2011年07月06日

美しい日本語文章F 孤独の開く愛の扉

孤独の開く愛の扉

人が一番分からないこと、それは自分の心だと、どこかの賢者がいっている。まさしくそうだ。ちょっと自分の心の中を覗いてみてほしい。自分の素直な気持ちの周囲に何重ものバリアを張ってはいないだろう。中には、自分の気持ちすら見えなくなっている者もいる。
  
人は自分から好き好んで心にバリアを張るわけではない。世の中に順応しようと一生懸命生きているうちに、知らず知らずのうちにバリアを張ってしまうのだ。そして、気がつくと、厚いバリアに囲まれて孤独に喘いでいる自分がいる。
  
「いや、人間は孤独ではない。すべての命は一つなのだ」という甘い言葉が行き交っている。しかし、そのような言葉に飛びついても、孤独は決して癒されない。
  
「昔、人間真ん丸い形をし、手足が四本ずつあった。ところが、あまりにも人間が強すぎたため、神様が嫉妬し、人間を二つに分けてしまった。それ以来、人間は自分の半身を求め、焦がれるようになった。
  
男女の恋愛の始まりをほのめかすプラトンの逸話だ。この逸話に従えば、人間は自分の一部を失ったゆえに、愛に目覚めたことになる。孤独な人間は大切な何かが自分に欠けていると感じている。だからこそ、愛を渇望するのだ。愛の渇望の強さは孤独の深さに比例する。
  
甚だ矛盾しているようだが、愛に囲まれて生きている人間は満たされているゆえに、本当の愛のありがたさに気づけないと言うことがよくある。逆に、孤独の辛酸をなめた人は、それだけ愛や思いやりの大切さに敏感である。
  
だから、この世には、出会いだけではなく、分れが用意されているのかもしれない。愛の達人になりたければ、分れの巧者になる必要がありそうだ。

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けん‐じゃ【賢者】 《「けんしゃ」とも》
1 道理に通じたかしこい人。賢人。⇔愚者。
2 仏語。善を行い悪を離れてはいるが、まだ真理を悟るにいたらず、凡夫の段階にとどまっている者。聖者(しょうじゃ)の下の段階。

ほの‐めか・す【×仄めかす】 [動サ五(四)]
1 それとなく言葉や態度に表して示す。におわせる。「不承知の意向を―・す」
2 もてはやす。
「世になべて―・す作者を第一の人と申し侍らんや」〈ささめごと〉
類語:匂わせる(におわせる)

かつ‐ぼう〔‐バウ〕【渇望】 [名]
(スル)のどが渇いたとき水を欲するように、心から望むこと。切望。熱望。「優秀な人材を―する」
類語:切望(せつぼう) 熱望(ねつぼう)
関連語:待望(たいぼう) 希求(ききゅう)

はなはだ【甚だ】 [副]
普通の程度をはるかに超えているさま。たいへん。非常に。「―多い」「―恐縮です」
posted by 雲 at 14:44| 千葉 ☁| Comment(0) | ジャパニーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

美しい日本語文章E 自信を持つ

自信を持つ

何でもかんでも疑ってかかるという、猜疑心の強い人が結構いる。そんな人は絶えず気をもんでいるから、気の休ます暇がない。そんな人を恋人や伴侶に持ってしまった人も災難だ。
  
猜疑心が強いと、他人に心を許せないから、人間関係がスムーズに行かない。猜疑心は妄想癖を強める働きもするので、ちょっとしたことでもパニックを起こす性格を生み出しやすい。他人との付き合いがなかなかうまくいかないと思っているあなたは、一度、自分が猜疑心にとらわれていないか点検してみる必要がある。
  
猜疑心の強い人の根っこにあるのは、自信のなさや不安である。強いおびえが心に巣くっているケースもある。いずれにせよ、猜疑心に振り回されることから抜け出したかったら、自分に対する自信をつけるのが一番だ。自分に自信を持ていれば、周囲の言動に惑わされなくなる。逆に周囲の言動をあまり気にしないようにすれば、安定した自分というものが育ってくる。
  
これだったら、絶対に人に負けないというものをもつことが、自信につながることは確かだが、何もできない自分をそのまま受け入れてやることができれば、より確固とした基盤ができる。他人と競争することによって得られる自信は、自分より優れたものが出てきたときに、簡単に覆されやすいのだ。
posted by 雲 at 14:40| 千葉 ☁| Comment(2) | ジャパニーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

美しい日本語文章D 自分一人の時間を持とう

自分一人の時間を持とう

あなたは一日のうちで、自分ひとりの時間というものを、どれだけ持っているだろうか。

一人だけの時間をもつことは、とても大切なこと。そしてとてもすばらしいこと。

人間というものはどうしても、いろいろなものに巻き込まれて生きている。だからこそ、自分を振り返るためにも、離れてみることが大切なのだ。

人生には、文章の句読点のようなものが必要だ。
  
ちょっとした句読点を置くことによって、心に変化を生み出したり、物事を違う角度から見たりできるようになる。逆に、何かにとらわれていくということは、日々、そうした句読点を失っていくことでもある。
  
ほんの少しの時間でもいい。毎日二十分か三十分、生活に句読点をつけるようなことをしてみてはどうだろう。
  
日記をつけるのでもいいし、散歩するのでもいい。とにかく、素顔の自分が出せる場所、素顔の自分に戻れる時間を見つけてほしい。
  
これは、ちょっとした工夫さえすれば、そう難しいことではないだろう。
  
今すぐにでも、自分で自分だけの時間を持つ工夫をしてみてもらいたい。
  
きっとあなたは、その時間で生き返る。一人の時間というものが、いかに自分を癒し、そして充実させてくれるものなのか、心から実感できるはずだ。

posted by 雲 at 14:39| 千葉 ☁| Comment(0) | ジャパニーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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